令和4年も明けてだいぶ経ってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。
このひと月のあいだに、三つの展覧会に行き、コンサートを一つ、しました。どれも素晴らしい時間で、一つ一つゆっくり丁寧に味わって行かないともったいないなあ、と感じています。
12月22日。吉祥寺の「リベストギャラリー創」に「山口和男パステル画展」を見に行きました。油絵展は一昨年行きましたがパステル画展は本当に久しぶりです。山口さんの個展は行くたびに新しい出会いがあります。今回私が心動かされたのは「アマリリス」。
静かで透明な時間が流れている絵は山口さんの特徴ですが、アマリリスの絵からはもうちょっと違う時間の流れ…生と死みたいなもの…を感じてドキリとしました。
在廊していらした山口さんにそのことを言うと、「絵は見る人のものだから、そうやって物語を感じていただけたらとてもうれしいです。」とおっしゃってくださいました。「鑑賞することはとても創造的なこと」と山口さんは常々言われています。
現在、山口和男さんのパステル画展は1月25日(火)まで伊勢丹立川店8階アートギャラリーで開催中です。
油絵展は船橋東武百貨店美術画廊で1月26日(水)まで。ぜひ一度お出かけください。
1月18日。この日は実家の母の85歳の誕生日でした。母と姉、3人で「グランマ・モーゼス展」を見に、世田谷美術館に行きました。100歳まで描き続けたこの画家の展覧会を、母は本当に喜んで、熱心に見ていました。「美しき世界」と名付けられた絵を、一番好き、と言って長いこと見ていました。
最期に展示されていたのは100歳の時に描いた「虹」。絵を見て泣いてしまったのは初めてかも。この絵の前で涙が止まらなくなりました。
展覧会の後、我が家で母の誕生会をしました。「今が一番幸せ。」母はいつもそう言います。
世田谷美術館での「グランマ・モーゼス展」は来月2月27日までです。
そして今日、1月23日。渋谷Bunkamuraで開催中の「ザ・フィンランドデザイン展」に夫と行ってきました。フィンランド中の美術館やコレクターから逸品を集めて一度に見ることのできる、絶対行きたかった展覧会でした。素敵なデザインに囲まれていると胸がすがすがしくなり、その場所にずっといたくなります。それほど広くない展示ですが1時間半も見てしまい、彼にしてはゆっくり見ていた夫を、やっぱり待たせてしまいました。
1月16日、横浜市青葉区のフィリアホールで行われた青葉区民音楽祭にリコーダーコンソート青葉で出演しました。コロナ禍にあって久しぶりのステージだったので、時間をかけて皆で一生懸命練習しました。その甲斐あって、「涙が出ました」というご感想や、「あんまりきれいだったので、個人レッスンを始めたくなりました」という嬉しいご連絡もいただきました。
今日の展覧会を見てもそうですが、何でもいい、と言ってしまえば何でもよくなってしまいます。でも、もうちょっと心地よく、とか、もうちょっと美味しく、とか、もうちょっときれいな音で、とか、心を配って仕事をする…
グランマ・モーゼス展で聞いた言葉「どんな小さな仕事も幸せを増やす」。このことをずっと忘れないでいたいです。
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三笠民子 (木曜日, 27 1月 2022 08:51)
観ても、聴いても、なんでも忘れちゃうけど、心に沁みたものは、シミとして、残ります
そんなシミがたくさん心の中に広がって、シミだらけになるほど、豊かになりますね。
展覧会など、これからはもっと行こうかな、と思いました
らぶりこ (木曜日, 27 1月 2022 22:02)
三笠民子さま
コメントありがとうございます。
本当に、そんなシミならたくさんできてもいいですね。いつか温泉にでもつかりながら、シミ自慢のしあいっこ、しましょうね!